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パワープレート R‐body 鈴木岳代表講演

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パワープレート R‐body 鈴木岳代表講演

2013年3月2日(土) 13:00~17:30


@丸の内 トラストタワー N館 3F 
  トラストシティー カンファレンス・丸の内


『ファンクショナルトレーニング理論に基づくパワープレートの活用』



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R-body projectでは、15年近く取り組んでいるファンクショナルトレーニングの理論とパワープレートが合致したことから、パワープレートを日本に導入された直後から約7年使用している。

パワープレートの良いところは、振動による効果と実際の地上と同じ環境の床であるということである。

地球上の生物は重力に常に抵抗して生きていかなければならないという長い歴史があり、機能解剖学的な視点から体の使い方を覚えることと、重力に対してどのように自分の体を反応させ、動かすのか、すなわち床反力に対してどのように抵抗(トレーニング)するかという普遍的なテーマがある。

パワープレートは床反力を人工的に作り、抵抗値を上げることができる。

 

・地球上でのヒトの体の使われ方

 

ファンクショナルトレーニングとは、使える体をつくるためのトレーニングで、元々はアスリートがパフォーマンスを上げるために開発されたのが最初である。

しかし、人体の構造(骨や筋肉の数、関節の向き)や機能(関節の可動域など)は長年変化しておらず、効率的な体の使い方はスポーツの種目やアスリートの枠を飛び越えて、肩や股関節の可動域が減少している(機能的な体の使い方ができていない)ために起こる腰痛などがあるという事実から、一般の人にもこのファンクショナルトレーニングは有効であるということが広まっている。

 

近年ファンクショナルトレーニングという言葉が独り歩きして、器具を使えば何でもそれに該当するといった風潮があるが、どのような器具を使っているかではなく、どのように器具を使っているか、機能解剖学的、関節生理学的にファンクショナルなものになる。

パワープレートは素晴らしいマシンであるが、そういった知識が無ければ、正しいファンクショナルトレーニングができない。

 

・ファンクショナルトレーニングの5つのルール

 

    重力を利用する

 

パワープレートの活用のキーとなる概念で、地球上で生きている以上、避けられない重力にどう反応するかが重要である。重力の負荷のかかる方向はどこでも垂直であり、1Gであるため、すなわち反応できる筋活動を体に教育していかなければ使える体とは言えない。

私たちの重力に対する本来の筋活動は、潜在意識(無意識)であり、それを教育していかなければ

例として、大殿筋の機能は、教科書の中では股関節の伸展、外旋だが、歩行時の実際の使われ方は脚が接地した瞬間(重力に抵抗して、体を支える瞬間)であり、股関節を進展させている時ではない。

単純に筋肉の起始と停止を近づける運動は、その筋肉を大きくするという目的には合っているが、機能的な筋の使い方にしていくという目的に対しては意味がないため、ファンクショナルトレーニングを行う上では、重力に対してどのように抵抗させるかを考えてトレーニングを組み立てていく必要がある。

 

パワープレートは、3次元の振動、特に上下の振動が身体を突き上げることによって重力を高めることができる。またシンプルに従来フロアベースで行われてきた運動を応用することができる。

例えば中殿筋をトレーニングさせる場合に、サイドプランクが良く用いられるが、この種目を行う際にパワープレートに腕を乗せてトレーニングするよりも、逆向きで脚を乗せてトレーニングする方が、パワープレートの突き上げが股関節に働くため、圧倒的にファンクショナルなものになる。

それに対して腕を乗せる場合は、肩甲上腕関節に突き上げが伝わるため、肩のクローズドキネティックチェーンのリハビリなどには向いているという利用方法もある。

 

    分離と共同

 

人体には多くの関節がある中で、動くのに適した関節をモビリティジョイント、あまり適していない関節をスタビリティジョイントと呼んでいる。分離と共同はこれらの役割分担をきちんと把握してそれらを同時に働かせることである。

アメリカの有名な理学療法士は、ファンクショナルな運動は、適切な関節が適当な可動域内で、適切なタイミング、適切な強度の中で出現すると述べている。

例えば野球やゴルフで、腰をしっかり動かすといった指導をよく耳にするが、実際に体幹の回旋の動きは、股関節と胸椎の可動域がほとんどであり、腰椎の回旋可動域は胸椎の最も可動域が小さい分節の半分の可動域しかない。

したがって適切な関節が適切な可動域内で動いていればケガは起こらない。

その他、スタビリティジョイントとモビリティジョイントは交互にあると唱えており、股関節はモビリティジョイント、その上にある骨盤はあまり動かない

何かしらの原因で股関節の可動域が減少している状態でゴルフのスイングをしたとすると、それを補うためにスタビリティジョイントである腰椎が過剰に動き、組織が損傷される。または、スタビリティジョイントである腰椎を固定する筋力が低下していると、腰椎が過剰に動いてしまうだけでなく、モビリティジョイントである股関節が機能低下を起こす可能性もある。

 

    キネティックチェーン

 

様々な動作は、複合した筋肉が連動して起こっており、使われやすい筋肉は、同じ筋膜の連結があるものは連鎖しやすいと言われている。

 

    人体は3D

 

あらゆる動作は前額面、矢状面、水平面の3Dで行われているため、トレーニングも3D行われるべきであるが、従来のマシンを使うと、多面的な運動ができないものが多い。

水平面では、水平屈曲、水平伸展を行う筋肉に対しては重力が負荷になっていないため、トレーニングを行うには、壁にチューブなどを付けて水平方向行うか、臥位になり、重力のかかるポジションを取るかという形になる。

また、この事実を逆手に取ると、フロントプランクで体幹のスタビリティジョイントの安定筋をトレーニングしながら、股関節を外転して、股関節への負荷が無い状態で可動域の訓練をするといったファンクショナルトレーニングもある。

したがって、パワープレートは3D でなおかつ負荷を上げるトレーニングと肢位によって負荷を下げるトレーニングも選択することができる。

 

    ローディング、アンローディング

 

筋肉は必ず伸びるときに反応し、その反動で収縮するという特性がある。

ジャンプをするときに、まず膝を曲げる動作が入り(力の吸収:ローディング)、そこから力が発揮される(力の発揮:アンローディング)。

 

私たちの体を機能的に動かすには、この5つのルールを無視することはできないため、このルールに準じたトレーニングを行うべきである。

これからはリハビリをする人は、患部に対して何かするだけではなく、そこに痛みが出た原因は何なのか、トレーナーでは筋肉をどのように鍛えていくかというだけでなく、その人の体の特徴を診て、トレーニングを行わなければ仕事にならない。

 

運動が機能的なトレーニングであれば、ただのトレーニングではなく、それが評価になり治療にもなる。

走ると膝が痛いという人に対して、従来はまずベッドに寝かせて治療をして走らせていたが、現在ではまず走らせて動作を診て、機能を評価して指導をする。

その上で治らなければベッドに寝かせるという順序が必要である。

 

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