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ミネラルについて3 -ナトリウムとカリウム-
〈カリウムについて〉
細胞膜の内側に多く存在しており、神経の情報伝達に非常に重要です
カリウムは細胞外液に多いナトリウムと常にバランスを取っており
正常な情報伝達ができるようになっていますが
塩分(ナトリウム)の多い食事をしていると、体内でナトリウムの割合が多くなり
カリウムとのバランスが崩れていきます
カリウムは体内でつくることはできないので
体は脳から水分の摂取量を増やして濃度を薄めたり
尿での排出を促すなどの反応を起こして対処します
むくみになる原因として、この水分の過剰摂取があります
ナトリウムの過剰摂取による問題は頻繁にあっても
カリウムの過剰摂取による問題が起こることは稀なので
極力薄味の食事を摂るようにする必要があります
カリウムなどを摂取する上で、注意すべきことは食品の栄養表示です
これらの値はある食品100gあたりに含まれる量が掲載されているため
ゴマなどのように明らかに100gも食べることができないものも同じように書かれています
ですから、多く含まれていると思っても
実際にその量を食べることが難しい食品ではないかということも考えなければなりません
カリウムを多く含む食材として、サツマイモ、スルメ(コレステロールに注意)
大豆、トマトジュース、アボカド(森のバターと呼ばれ、カロリーが多いので注意)
ホウレンソウ(シュウ酸という鉄分の吸収を阻害する成分があるため
生で食べずに茹でて水にさらすと良い)、切り干し大根があります
〈ナトリウムについて〉
ナトリウムの摂取基準は現在、男性が9.5g、女性が7.5gですが
来年から女性は7gに引き下げられます。ちなみに高血圧の方は6gです
生きていくためには3gあれば良いと言われているため
ほとんど摂る必要はないと言われています。これらの値は一日分ですので
3食食べる場合は、さらに3分の1ということになります。お味噌汁には
薄味で1.2g、普通は1.5g含まれており、メインの料理で塩気を感じるには2.5gは必要です
したがってこの基準値を守るためには、かなりの減塩が必要になります
特に中華料理は塩分含有量が多く、定食では10gを越えている場合もあります
栄養表示量の中には、塩分だけでなく
ナトリウムが何百㎎というような表示がされていることがあります
これを塩分に換算する公式があり
ナトリウムの含有量(㎎)×2.54÷1000で求めることができます
ナトリウムで掲載されているもののほとんどが塩分含有量の多い食品なので
塩分を気にされている方は注意してください
また、スナック菓子は塩分含有量の多い食品の代表選手ですが
以前、健康上の理由から多くのメーカーが塩分含有量を下げた時期があったそうです
しかし、そうしたところ売り上げが下がってしまったため
最近になって再び含有量を増やしたということです
塩分の濃い食品を多く摂ることで私達の味覚も鈍くなっていきますので、注意が必要です
ナトリウムを多く含む食材としてカップ麺、味噌、イカ、辛子明太子、
*大さじ一杯15g、小さじ一杯5g、2.5g
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歩行について
歩いているとすぐに足が疲れたり、どこかが痛くなったりすることはありませんか?
歩くということは、想像以上に大きな力がかかっているため
今回は、歩行の諸要素とバイオメカニクスについてお話しし
・歩行の諸要素
一側の踵が接地してから、次に同じ踵が設置するまでの動作
重複歩の前後距離を重複歩距離(ストライド)
左右の感覚を重複歩幅といいます
②一歩
一側の踵が接地してから、反対側の踵が接地するまでの動作
その前後距離を一歩距離といいます
③歩行周期
重複歩を単位とする一連の動作
④立脚相(歩行周期の60~65%)
歩行周期のうち、一側の脚が接地している期間
⑤遊脚相(歩行周期の35~40%)
歩行周期のうち、地面から遊離している期間
⑥同時定着時間
歩行周期のうち両足が同時に地面に接着している期間で
自然歩行では立脚相は歩行周期の約60%、同時定着時期が10%を占めています
⑦歩行速度
単位時間あたりの進行速度
⑧歩行率
単位時間内の歩数
これらの要素が協調し正しく筋肉が使われていれば
疲れにくく身体の循環を高めることができますが
筋肉のアンバランスや姿勢が悪い状態では、身体のゆがみの原因になってしまいます
ここでいくつかの歩き方の癖をご紹介したいと思います
①船乗り歩行:腰椎の前弯が強いと、左右の足の幅を広く取り
骨盤、肩が左右に大きく動揺する歩き方
女性は男性に比べて腹筋が弱く、腰椎の前弯が強くなりやすいためよく見られます
②スイング歩行:臀部の筋肉である中殿筋が弱かったり、収縮がうまくいかないと
骨盤は大きく下降して臀部の振りが大きい歩き方になります
③前かがみ歩行:肩をすぼめ、腰の反りが強く、膝を曲げて小さい歩幅の歩き方
ヒールを履いた時に骨盤や体幹の筋肉をうまく使えていないときによく見られます
④老人に見られる歩行:歩き癖ではありませんが
若年者と比べて老人の歩行では年齢の増加に伴って、速度の低下や
歩幅の短縮が顕著になり、体の前後動揺や前傾角度が大きくなります
若い人でも筋力が弱かったり、バランス力が低下していると
このような歩行になりやすいため、注意が必要です
この①~④の歩き方に共通して言えることは「筋肉」です
ある程度の筋力と、正しい筋力の発揮ができれば外見的にも機能的にも
優れた歩行になります
しかし、あまりに当たり前に行っていることなので意識することが難しく
鍛えるにも工夫が必要です
パワープレートは鍛えたい筋肉に刺激が行くようなポージングを取ることで
3次元の振動がその筋肉に集まり、意識しやすい中でトレーニングを行うことができます
また、一秒間に30~50回も筋肉を収縮させることができるため
効率よく筋力をアップさせることができます!
私が担当させて頂いたお客様の中で、歩行時に膝が痛むとおっしゃっていた方も
筋力を増やして歩き方を改善していくことで、痛みがなくなったというケースがよくあります
歩くという身近な運動もトレーナーから自分の癖を指摘してもらい
ミネラルについて2 -鉄分と食物繊維-
〈鉄分について〉
鉄分の種類
1. ヘム鉄
動物性の食品に含まれる鉄分で吸収率が高いのが特徴です(24~28%)
多く含まれる食材として、レバー、肉の赤身、魚の血合の部分
2. 非ヘム鉄
植物性の食品に含まれる鉄分で吸収率は1~5%です。野菜や海藻に含まれます。
特に女性は月経があるため、鉄分が体外に出ることが多く、意識的に摂取する必要があります。鉄分はタンパク質、ビタミンCと一緒に吸収されるため、野菜、お肉などと一緒に摂ると効果的です。
鉄分の吸収を阻害する成分として、紅茶、コーヒーに含まれるタンニン、玄米、ライ麦パンに含まれるフィチン酸、小麦があります。
〈食物繊維〉
1. 不溶性食物繊維の主な働き
① 腸を刺激して蠕動運動を盛んにし、摂取した食品の通過時間を短縮させます。(腸内に食べ物のカス、毒が長時間残らないようにしてくれる)
② 便の量を増加させ、排泄を促します。
2. 水溶性食物繊維の主な働き
① 水分を吸収して膨張し、摂取した食品の胃での滞留時間を長くします。
② 小腸で糖が吸収される際、膨張した水溶性食物繊維によって糖が消化酵素と接しにくくなり、吸収に伴う血糖値の上昇が穏やかになります
最近では、隠れ糖尿病の方が多くなり、空腹時血糖だけでなく、2、3時間後の血糖が110㎎/dlを超えていると糖尿病予備軍ですので、注意が必要です。
③ コレステロールの吸収を妨げ、体外に排出されやすくします。
食物繊維が便秘に有効なことはよく知られていますが、20年、30年と続いている方は食事だけで改善させることが難しいのが現状です。まずは腸内洗浄などのケアをすることが有効です。
3. 食物繊維を多く含む食品
不溶性食物繊維
多く含む食品 |
| 目安量 | 食物繊維(g) |
穀類 | 玄米ご飯 | 1食150g | 2.1 |
| ライ麦パン | 6枚切り1枚60g | 3.4 |
| スパゲッティ(茹で) | 1食240g | 3.6 |
| そば(茹で) |
| 4.8 |
| 中華麵(茹で) |
| 3.1 |
きのこ | えのきだけ | 1パック(袋)90g | 3.5 |
| ぶなしめじ |
| 3.3 |
| なめこ | 1袋100g | 3.3 |
| エリンギ | 大1本70g | 3 |
豆 | おから | 卯の花1人分50g | 5.8 |
| いんげん豆(茹で) | 1/4カップ40g | 5.3 |
| あずき |
| 4.7 |
| 大豆 |
| 2.8 |
| 糸引き納豆 | 1パック50g | 3.4 |
野菜 | 明日葉 | お浸し1食分80g | 4.5 |
| 菜の花 |
| 3.4 |
| ホウレンソウ |
| 2.2 |
| ブロッコリー | サラダ1食分80g | 3.5 |
| 西洋かぼちゃ | 煮物1食分100g | 3.5 |
| オクラ | 5本50g | 2.5 |
| 筍(茹で) | 小1本100g | 3.3 |
| ゴボウ | 1/4本50g | 2.9 |
| カリフラワー | サラダ1食分80g | 2.3 |
| 切り干し大根 | 煮物1食分10g | 2.1 |
| 玉ねぎ | 1/2 個100g | 1.6 |
| ナス | 1本70g | 1.5 |
| サツマイモ | 大1/2個200g | 4.6 |
| 板こんにゃく(製粉) | おでん1食分50g | 1.1 |
|
|
|
|
〈水溶性食物繊維〉
多く含む食品 |
| 目安量 | 食物繊維(g) |
海藻(乾燥) | ひじき | 煮物1食分10g | 4.3 |
| 角寒天 | 1/2本4g | 3 |
| わかめ | 1食5g | 1.8 |
| 焼き海苔 | 小1枚3g | 1.1 |
| 柿 | 1個170g | 2.7 |
| リンゴ | 大1/2個170g | 2.6 |
| キウイ | 1個90g | 2.3 |
便秘を改善させるには、腸内環境を整える事も有効です。オリゴ糖は同じく消化や吸収がされにくく食物繊維と同じような働きがあります。また腸内の善玉菌のエサとなるため、腸内環境の改善になります。
パワープレートでの運動を組み合わせることで、振動刺激が内臓の筋肉も刺激する為
便秘などをより効果的に改善することも可能です。
濃密な4年間
ミネラルについて1
〈ミネラルについて〉
ミネラルは、体内で合成できず、外部からの摂取に頼っています。
ミネラルの生理機能
生理機能 |
|
元素の例 |
生体組織の構成成分 |
骨、歯などの構成 |
カルシウム、マグネシウム |
|
有機化合物との結合 |
ヘモグロビンの鉄、リン脂質のリン |
体機能性の調節 |
pH、浸透圧の調節 |
カリウム、ナトリウム、カルシウム、リン、マグネシウム |
|
神経、筋肉の興奮性の調節 |
カリウム、ナトリウム、カルシウム、リン、マグネシウム |
|
酵素の構成成分 |
マグネシウム、鉄、銅、亜鉛、マンガン、セレン |
|
生理活性物質の構成成分 |
鉄、ヨウ素、亜鉛、モリブデン |
体には微弱な電流が流れており、骨だけでなく、筋肉や筋肉に命令を送るための神経に対してもミネラルは非常に重要です。
〈ミネラルの吸収〉
私たちが食物からミネラルを得る場合、まず胃酸によって水溶性になり
腸管から吸収され、腸管の膜にあるタンパク質と結合して血管内に入り
体内の必要なところに運ばれていきます
ミネラルは吸収されますが、元々は吸収されにくい物質で
さらに食品添加物を多く摂っているとさらに吸収が阻害されてしまいます
インスタント食品などの加工品に入っているリン酸塩などが代表的で
pH調整剤、酸味料、乳化剤という風に記載されています
リン酸塩を摂取すると、ミネラルがリン酸塩と結合してしまい
何も吸収されずにそのまま体外に排出されてしまうのです
特に銅、鉄、亜鉛の影響が大きく、亜鉛は不足すると味覚障害を起こし
鉄は銅は貧血に関わります
元々微量にしか含まれていないものなので
吸収が阻害されてしまうと不足してしまうことがあります
〈カルシウムついて〉
カルシウムは日本人に不足しがちなミネラルと言われており
摂取量は成人女性で約650㎎ですが、平成24年の栄養調査では、50代で500㎎弱、20、30、40代では約400㎎と約8割しか摂れていないという結果になっています
カルシウムは体の代謝に大きく関わるので、いくら運動をしていたり
野菜を摂っていたりしてもカルシウムが不足していると
基本的な代謝がうまくいかなくなります
カルシウムは腸管から吸収された後、骨の成分として吸収されたり
必要な時には骨から血液中に放出されたりして、筋肉の収縮などの際に使われます
したがって血液中では適切な濃度を保つためにホメオスタシスが働いています
しかし、カルシウムの摂取量が減っていると
通常よりも多く骨からカルシウムが放出されるため、骨が弱ってしまうこともあります
カルシウムの吸収率の高い食材は、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品で
吸収率は約50%と言われています。学校の給食で牛乳やヨーグルトが多く出されるのは
単にカルシウムの含有量が多いだけでなく、吸収率が高いためなのです
乳製品からカルシウムを摂る場合は、200㎎程度摂れていれば問題ありません
それ以上を摂ろうとするとタンパク質や脂質の摂取量が高くなりすぎてしまうため
注意が必要です。
その他、小魚(吸収率30%)、小松菜、ヒジキなどの野菜
大豆製品などにも含まれていますが
吸収率は18%と低いということを念頭に入れておく必要があります
また、コレステロール値が高い方は、小魚など内臓などを一緒に食べる食材については
コレステロール値を上げてしまう恐れがあるため、注意してください
カルシウムの吸収障害を起こすものとして、リンやタンパク質、塩分があります
カルシウムを多く含む食材を摂っても、単独では吸収されず
ビタミンDの助けが必要となります
効果的な食材として干しシイタケがあります
シイタケを買ったら、一度干して頂いたり、冷凍庫に入れることをお勧めしています
その他、ビタミンB1、ビタミンC、ビタミンKも吸収を助けます
〈リンについて〉
細胞膜のエネルギー代謝、細胞膜の構成成分として非常に重要な微量栄養素となります
カルシウムとリンのバランスは1:1が理想です
せっかくカルシウムを含む食材を摂っても、添加物を多く摂ってしまっては
吸収が阻害されているため、あまり吸収されていないということになってしまいます
リンを多く含む食材としてワカサギ、ドジョウ、シシャモ、イワシ丸干し、チーズ
高野豆腐、大豆があります
通常の食事でリンを過剰に摂ってしまう心配はありませんが
添加物には多く含まれているため、そういったものによる過剰摂取には注意が必要です