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2014.8.20 日本橋清洲クリニック 佐藤ドクター研修

NAKAGOME BLOG(ナカゴメブログ)

2014.8.20 日本橋清洲クリニック 佐藤ドクター研修


2014年8月20日(水) 10:30~12:00


テーマ「免疫力と糖尿病」 


@エルクレスト セミナールーム


講師は、日本橋清州クリニック院長、佐藤義之先生です



DSC00166.JPG

 

病は、お釈迦様が言った生老病死という四苦の一つで、これらは避けられないことです。

病は四苦の中でも避けられる可能性が高いものなので、どのような生活をしているかが非常に大事になってきます。

小説家の五木寛之さんは、どうせ死ぬならガンで死にたいとおっしゃっています。

その理由は、ガンになれば多くが余命を宣告され、そのきめられた期間に自分の生き方をもう一度考えられるからだそうです。

 

・発ガンの若年化

 

日本人の3人に1人はガンで亡くなるということは以前から言われていましたが、さらに問題になっているのが、ガンの発症が若年化していることです

今年初めてガンで亡くなる人の数の予測値が発表され、その数は37万人に上ります。実際に亡くなった人数は昭和60年で16万人、平成2年で32万人です。

一年間に亡くなる日本人は100万人ですので、この数字が40万人になれば2.5人に1人がガンで亡くなるという計算になります。

これは死因の数ですので、ガンを患っている人が交通事故や脳卒中など他の病気で亡くなってしまえばこの数から外れますので、実際はすでに40万に迫っているまたは超えているかもしれません。

 

・糖尿病と負の連鎖

 

全摂取カロリーは、基礎代謝量(内臓などの活動によって、じっとしていても消費されるエネルギー)と運動消費分を足したものですが、現代の私たちのほとんどがそれ以上のカロリーを摂取しています。

その余剰のカロリーは膵臓のインスリンの働きによって、細胞の中に取り込まれ処理されますが、摂取カロリーが多いほどのこの処理に時間がかかり、休む時間が減るために膵臓は疲労して機能低下を起こします。

しかし私たちは膵臓が疲労していることに気づくことができませんので、そのまま過剰なカロリーを摂取していけば、膵臓は処理しきれなくなり血糖が高い状態が続きます。

この時点で初めて健康診断などで血糖が高いという指摘を受けるのです。

ですからこのように言われた時点でかなり長期的に膵臓に負担をかけていたということになります。

ここで食事制限をして、以前の調和の取れていた状態まで食事を減らしたとしても、すでに膵臓は機能低下を起こしているため、余剰血糖は生じてしまいます。また年齢を重ねるほど、基礎代謝や運動による消費も減るためどんどん余剰血糖の割合が増えていってしまうという負の連鎖が起こってしまうのです。

こうなるともう完全には元に戻りません。

本人は食事制限をして気を付けているつもりでも、健康診断の数値は良くならないということになります。

ガンも同じようにある時突然ガン細胞ができるわけではないということです。

 

・リンパ球、リンパ節、血流

 

心臓から出た血液は大動脈→細動脈→毛細血管→細静脈→大静脈という流れで再び心臓に帰ってきます。リンパ球は血管の中を移動し、毛細血管の穴から外に出てリンパ管に入ります。大動脈と細動脈にはこの穴は空いていません。

 

赤血球:体中に酸素を運ぶ

白血球:体に入ってきた細菌を除去する

リンパ球:体に入ってきたウィルス、ガン、異形細胞を除去する

 

秋田の玉川温泉で講演されることが多い佐藤先生は、リンパ球の流れを東京から秋田に向かう電車の線路に例えてお話しされています。

自衛隊(リンパ球)が東北地方(リンパ管)のごみ掃除(ガン細胞の除去)に東京(心臓)から出かけたとして、盛岡(細静脈)までは東北新幹線(大動脈)に乗るので、非常に早く着きます。次に乗る秋田新幹線(細動脈)は奥羽山脈を横切るため、スピードが遅くなります。さらに秋田市内(毛細血管)に入ると在来線になるため一層動きがゆっくりになります。

そしてそれぞれの班が山形に行ったり、青森に行ったり(毛細血管の穴から出ていく)とそれぞれの場所で仕事をして、

帰りは在来線(リンパ管)だけを使って東京(心臓)に帰っていきます。その途中には自衛隊(リンパ球)が集まる駐屯地(リンパ節)があり、それを経て行きとは違う経路(鎖骨下静脈)で東京(心臓)に着きます

これが体温が高く、正常の血流が保たれている人のリンパ球の流れになります。

血流が悪い人の場合(気温が非常に低く、秋田市内の積雪が30㎝あった場合)は、寒いのでそれぞれの場所に散ることができずに(低体温によって毛細血管の穴が開かずに外に出ることができずに帰ることになり)帰りも新幹線(血管)を使おうということになり、

リンパ管にはほとんどリンパ球がいない状態になります。

それによってある臓器がガンになったとすると、リンパ球が血管外に出ていないためにガン細胞を除去できずに、やがてガン細胞はすぐにリンパ管に侵入していきます。

そして駐屯地であるリンパ節にもリンパ球がいないためにどんどんリンパ節が占拠されてしまうのです。これがリンパ節転移です。

 

・臓器は末梢である

 

臓器に対する私たちのイメージは、その重要な役割から中枢の器官であるという感覚になりがちですが、血管学的に見れば間違いなく末梢ということになります。

大動脈の長さは約50㎝、細動脈は1500~1600㎞、全ての血管をつなぎ合わせると約9kmと言われているので、大動脈と細動脈の距離を除いた距離がすべて毛細血管ということになります。

臓器の手前で細動脈は終わっていて、実際に臓器に分布している血管は毛細血管なのです。臓器の毛細血管が収縮していると、毛細血管は一律に自律神経支配であるため、足先が冷えやすいと言う人は毛細血管が血流不足傾向ということになり、臓器の毛細血管も血流が不足していて発ガン体質であると言えます。

細動脈を走る血液は、その先にある毛細血管で血液が渋滞している時には細動脈と細静脈を繋ぐ副血行路を通じて毛細血管を通らずにショートカットして静脈系に入ってしまうのがその理由です。

一日約6000億個の細胞が入れ替わっており、そのうち約3000個の不良品(異形細胞)ができてきます。不良品を除去するのがリンパ球ですので、血流が悪くなれば異形細胞を放っておくことになり、それがガン化していってしまうのです。

 

免疫の強化とは何を異物なのか、何を敵視して攻撃しないといけないのかを判断する機能を強化するということです。

 

・何が何でも37度狙い

 

日々できてくるガン細胞を除去していくために、リンパ球が血管外に出られる状態にしておくと言うことは最低限に必要なことですが、外に出られたとしてもそのリンパ球の活性が低ければ意味がありません。

リンパ球の一種でガン細胞を攻撃してくれるNK細胞の活性度が高まるのは体温が37度以上の時です。そして39度になるとガン細胞の分裂は止まります。

39度は難しいですが、37度に体温を保つことはできると思います。

マウスを使った実験では、37度を境に異形細胞の出現率が大幅に減少することが分かっています。

またガン細胞の元となる活性酸素を除去するSODという代謝酵素の働きも37~46度で最も高くなります。

野菜などから酵素を摂取する際に、酵素は加熱調理をすると失活してしまうため生野菜を食べたとしても、自分の体が低体温で酵素の活性が上がらなければ摂取したとしても非常に勿体ないのです。

発ガンするには必ず理由があるのです。








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