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奈良 薬師寺 山田法胤管主 法話

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奈良 薬師寺 山田法胤管主 法話

2012.7.23.


@ぶなの森 玉川温泉 湯治館 そよ風


「安心、安楽について」      

 

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・常識も世代が変われば非常識

 

20年前はガンの告知に対しては告知をするとしないで大きく意見が分かれるが、現在ではほとんどが告知をしてほしいという流れに変わってきている。

文学者の高見順さんは余命3カ月のガン告知を受けて書いた詩がある。

 

帰れるから旅は楽しいのである

旅の寂しさを楽しむものはいつか

また家に戻れるからである

駅前の塩辛いラーメンがうまかったり

どこにでもあるこけしの店を探して

土産物を探すのである

 

この旅は自然に還る旅である

もうじき土に帰るのだ

土産物を探さなくていいのか

 

 

・薬師経(薬師如来のお経)

 

日が上る東の浄瑠璃世界にいる薬師如来と太陽が沈む西の極楽阿弥陀如来がいる。

仏陀は人間を掘り下げ、複雑怪奇な心を研究したのに対し、西洋文明は人間を研究するということはせずに文明を発展させ進化させるという違いがあり、機械を発明し、効率よく楽に生活できるようにしていったが、約150年前から日本人も欧米に留学するようになり、その大きな違いを埋めようと欧米化が進めた。

 

ある人はこう言っている。

「今日の機械文明は神や仏がつくったものではない

全て人間が開発したものである

しかし、その張本人である人間とは何かということに対する探求が十分ではない

科学者も仏陀から見れば愚者(道理、真実が見えない人)である」

 

お釈迦様はこう言っている。

「財は愚者を損なう

賢者は幸いを導く」

 

 

・心を耕す

 

仏教では、肉体には五体それぞれに心があり、心は識を蓄えるところであると考えられており、今まで経験したこと、教養が良いことも悪いことも全て入っており、それは田んぼのようなものであり、放っておくと雑草が生えてくると言っている。

仏教では、人生は一切皆苦(元気な人、病気の人、老若男女皆苦しい)と言っており、これは人間が欲望、その中でも貪欲(よろずのことを貪ること)を持っているからである。

 

欲深き、人の心と降る雪は、積もるほどに道を忘れる

 

他人の邪を見るなかれ、彼が何を成し、何を成さざるかを言うなかれ、我が何を成し、何を成さざるかを思うべし

 

 

・唯識

 

お寺の鐘を鳴らすには、鐘と撞木と坊さんが同時に働くことによって初めて音が鳴り、またその音を騒音と思うか、言い音だと思うかはその人の心の状態によるもので、それを仏教では唯識と呼んでおり、今の物質に恵まれ、言いたいことを言える世の中を幸せと思える心を持てるかどうかが大事である。

薬師如来には12の大願があり、その7つ目の願には「諸々の有情が、諸々の病が、迫ってきた時、救いが無く、医者が無く、帰るところが無く、薬が無く、親が無く、諸々の病ことごとく除き、体と心に安らぎを与え、家、資産などことごとく与えてあげたい」

という言葉があり、心の持ち様が病の薬になるのである。

 

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・健康でいるために

 

小怒多笑(怒らず、笑いなさい)

小言多行(言葉を減らして、行いを多くする)

小欲多施(欲を少なくして、お布施をしなさい)

小車多歩(車を少なくして、よく歩きなさい)

小糖多果(砂糖を減らして、果物を摂る)

小煩多眠(くよくよ悩むことを止めて、よく寝る)

小塩多酢(塩分を減らして、酢のものを摂る)

小肉多菜(肉食を減らして、野菜を摂る)

小食多粗(粗食を心がける)


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