歩行について[人体の構造、機能]
(2015-03-28 09:21:48) by 中込慶一


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健康のためにウォーキングをされる方が増えていますが

歩いているとすぐに足が疲れたり、どこかが痛くなったりすることはありませんか?

歩くということは、想像以上に大きな力がかかっているため

骨や筋肉の強化などの健康増進にとても有効な反面

もし体のバランスが不均衡な状態(ゆがみや筋力不足)があれば

様々な機能障害が起こってくるとも言えます

<画像:knee p2.jpg>


今回は、歩行の諸要素とバイオメカニクスについてお話しし

よく見られる歩き方の癖とパワープレートによる癖の改善方法をご紹介したいと思います

私たちが歩き出したり、歩くのをやめる際の引き金役になっているのは、脳幹の一つである中脳の

中脳歩行誘発野(MLR:Mesensephalic Locomotor Region) です

動物実験において、この部位を連続的に刺激すると、それまで座っていた動物が立ち上がり

歩き出すことが分かっています

また歩く時に特に意識をしなくても歩き続けることができるのは

脊髄にCPG(Central Pattern Generation:中枢パターン発生器)があり

リズムと筋活動が誘発される仕組みがあるためです

<画像:CPG.jpg>


・歩行の諸要素

?重複歩

一側の踵が接地してから、次に同じ踵が設置するまでの動作

重複歩の前後距離を重複歩距離(ストライド)

左右の感覚を重複歩幅といいます


?一歩

一側の踵が接地してから、反対側の踵が接地するまでの動作

その前後距離を一歩距離といいます


?歩行周期

重複歩を単位とする一連の動作


?立脚相(歩行周期の60〜65%)

歩行周期のうち、一側の脚が接地している期間


?遊脚相(歩行周期の35〜40%)

歩行周期のうち、地面から遊離している期間


?同時定着時間

歩行周期のうち両足が同時に地面に接着している期間で

自然歩行では立脚相は歩行周期の約60%、同時定着時期が10%を占めています


?歩行速度

単位時間あたりの進行速度


?歩行率

単位時間内の歩数


これらの要素が協調し正しく筋肉が使われていれば

疲れにくく身体の循環を高めることができますが

筋肉のアンバランスや姿勢が悪い状態では、身体のゆがみの原因になってしまいます



<画像:walk212.jpg>





ここでいくつかの歩き方の癖をご紹介したいと思います


?船乗り歩行:腰椎の前弯が強いと、左右の足の幅を広く取り

骨盤、肩が左右に大きく動揺する歩き方

女性は男性に比べて腹筋が弱く、腰椎の前弯が強くなりやすいためよく見られます


<画像:hyper lordosis452.jpg>



?スイング歩行:臀部の筋肉である中殿筋が弱かったり、収縮がうまくいかないと

骨盤は大きく下降して臀部の振りが大きい歩き方になります


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