地球上で唯一直立二足歩行をする人類は、重力の影響を最も受け
重力と不安定という宿命を背負うことになりました
そこで重力の負荷を、脊椎骨盤を中心とする筋骨格系で支え
重たい頭部を最も高いところに置いたことによる不安定性は
神経系の発達によって克服しました
立位での重心は通常、体軸が垂直ではなく地面に対してやや前方にあります
これは人体の筋骨格系の構造によるもので、歩行の際に前に進みやすくなっています
また、ヒトの立位は非常に効率の良い姿勢で
本来は、やや前方にある体のバランスをとるためにヒラメ筋という筋肉を使うだけで
あとは骨格で体を支えることができます
そしてその立位の維持には様々な感覚受容器が働き
体の傾きなどに対してバランスをとっています
?足底の触圧受容器
?下肢の筋紡錘(固有受容器)
?関節の機械受容器(関節包、靭帯)
これらのセンサーで感じ取った情報は、神経系を通して脳幹の中脳に受け取られ
補正信号が脊髄運動中枢から運動器に送られて調整されます
体のゆがみは本来軽度なものであれば、このような神経系の働きで調整されていますが
不良姿勢や筋力不足が長期にわたると、その姿勢に体が慣れてしまい
うまく調整機能が働かなくなってしまいます