神経細胞、シナプスとその伝達について[人体の構造、機能]
(2014-12-23 10:09:04) by 中込慶一


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神経細胞は、たくさんの突起を持つ細胞で

そのうちの長い突起は軸索と呼ばれ、別の細胞と接続しています

その他の突起は樹状突起と呼ばれています

軸索が他の神経細胞と接続する部分をシナプスといい

通常、1個の神経細胞に5000から10000このシナプスがあります

つまり1個の神経細胞から5000から10000個の別の神経細胞と連絡を持っているということです

神経細胞体と多数の樹状突起、それに軸索(神経線維)とで1個の神経細胞が構成されています

神経細胞は、分裂しないので、誕生以来減る一方で、平均1日10万個ずつ減少していきます

さらに長期的なストレスがかかっていると、その数は何十倍になることもあります

期では神経細胞は減りますが、新しい環境がもたらす刺激と学習によりシナプスの数は増えます

そこから必要なシナプスのネットワークを絞込み、高度な知性が出来上がります

シナプスの種類には3つあり

1.化学シナプス

2.電気シナプス

3.混合シナプス

化学シナプスはその中でさらに2つに分類されます

1.興奮性シナプス

シナプス前終末から放出された神経伝達物質がシナプス後細胞(伝達先)のシナプス下膜に

作用して、膜電位を一過性に脱分極(マイナス80~90mVの静止膜電位がプラスに向かうこと)

させます

この膜電位変化を興奮性シナプス後電位(EPSP:excitatory postsynaptic potential)と言います

EPSPが閾値に達すると活動電位が発生します


<画像:presynaptic inhibition.jpg>

2.抑制性シナプス

・シナプス後抑制

シナプス後抑制では、シナプス前終末が活動して神経伝達物質を放出すると

シナプス下膜の膜電位が

一過性に過分極(アンダーシュート:脱分極した電位が静止電位に戻ろうとする再分極相を超えて

膜電位が静止電位よりも陰性方向に変化すること)を起こして、興奮性が低下します

この過分極性の膜電位変化を抑制性シナプス後電位(IPSP:inhibitory postsynaptic potential)

と言います


<画像:post.jpg>

・シナプス前抑制

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