生活習慣と高尿酸血症[疾患予防]
(2014-07-01 08:39:32) by 中込慶一


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高尿酸血症は、尿酸円沈着症(痛風関節炎、腎障害)の原因であり

性や年齢を問わず、血清尿酸値が7.0?/dlを超えるものをいいます

女性では、血清尿酸値が7.0?/dl以下であっても

閉経と共に血清血清尿酸値の上昇しやすくなるため

生活習慣病のリスクが高くなるので注意が必要です


<画像:gout.jpg>


日本の成人男性における高尿酸血症の頻度は

30歳以降では、1%を超えていると推定されており、現在も増加傾向にあります

高尿酸血症、痛風は代表的な生活習慣病であり

生活習慣の改善が最も重要です

1.食事療法

2.飲酒制限

3.運動の推奨


1.食事療法

100gあたり、プリン体を200?以上含むものを高プリン食品と呼び

動物の内臓、魚の干物などが挙げられます

プリン体は、DNA、RNAを構成する核酸を構成する塩基の一つで

体内で利用されたあとは代謝されて、尿酸となります

したがって高尿酸血症の改善には、プリン体の摂取を抑える必要があるのです

入院患者を除くと、厳密な低プリン食を毎日取り続けることは不可能に近いため

高プリン食を極力控えなければなりません

プリン体含有量の低い食品が多く、また尿の中性化に有効であるアルカリ性食品は

尿酸の尿中での溶解度を高める効果からも大いに勧められます

さらに尿酸の尿中飽和度を減少させるためには、十分な水分摂取が推奨され

尿量を2000ml/日以上確保することが目標とされます

尿酸に限らず、一日の尿量が500ml以下では

体の代謝物を排泄しきれないと言われています

100gあたりのプリン体含有量が特に多い食品(300?以上)としては

鶏レバー、マイワシ干物、イサキ白子、アンコウ肝酒蒸しなどがあり

多い食品(200〜300?)は、豚レバー、牛レバー、カツオ、大正エビ

サンマ干物、マアジ干物などがあります

少ない食品(50~100?)としては、ウナギ、カリフラワー、ベーコン、ワカサギ

ホウレンソウ、マトンなどがあり

特に少ない食品(50?以下)はカズノコ、スジコ、トウモロコシ、チーズ

牛乳、かまぼこ、ウィンナーソーセージ、豆腐、サツマイモ、パン、米、そば

などがあります


<画像:Vb4.jpg>


2.飲酒制限

最近の疫学調査によると、アルコール摂取量の増加に伴って

血清尿酸値の上昇や痛風の頻度が増加することが報告されており

特にビールが痛風とのリスクと最も強く関連していると言われています

アルコール飲料は、プリン体の有無に関わらず

それ自体の代謝によって血清尿酸値を上昇させるため

種類を問わず過剰摂取は控えるべきと言えます

特にビールはプリン体を多く含むばかりでなく

エタノール等量で比較するとほかの酒類よりも高エネルギー飲料であるため

肥満を助長する可能性があり、注意すべきです

血清尿酸値への影響を最低限に保つ目安量としては

一日、日本酒1合、ビール500ml、またはウィスキー60ml程度です

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