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2014.1.9米澤須美先生 「食事バランスと栄養素」

NAKAGOME BLOG(ナカゴメブログ)

2014.1.9米澤須美先生 「食事バランスと栄養素」

2014.1.9.(木) 11:00~13:00


米澤須美先生 第6回レベルアップ研修


(管理栄養士 「談らん日本」ネットワーク主宰)


@エルクレストアカデミー セミナールーム


テーマ:「食事バランスと栄養素について


先日、和食が無形文化財に指定されました。

和食の特徴とは何でしょうか?

 

1. 多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重

 

日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情豊かな自然が広がっています。そのため、各地で地域に根差した多様な食材が用いられています。また、素材の味わいを活かす調理技術、調理道具が発達しています。

 

2. 栄養バランスに優れた健康的な食生活

 

一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスと言われています。

また、「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿、肥満防止に役立っています。

 

3. 自然の美しさや季節の移ろいの表現

 

食事の場で、自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴の一つです。正月、節分、桃の節句、端午の節句、七夕などその時々の節目でしか食べないものがあったりと文化と食事の間に密接なつながりがあるのも世界に認められた理由です。

季節の花や葉などで料理を飾り付けたり、季節に合った調度品や器を利用したりして、季節感を楽しみます。

 

4.正月などの年中行事と密接に関わって育まれてきました。自然の恵みである「食」を分け合い、食の時間を共にすることで、家族や地域の絆を深めてきました。

 

・一汁三菜

主食が左、汁物が右、主菜が右上、副菜が左上、副副菜が真ん中あたりにきます。

一汁三菜は、自分たちが欲している栄養素をまんべんなく摂ることができる形と言われており、海外で見られるような大皿から自分の食べたい分だけ食べるというスタイルと比べて、バランスの良い食事ができるのです。

 

・食事バランスの基本を知る必要がある理由

 

生命を維持するために必要な栄養素を過不足なく食事から摂るために、食事バランスの基本を知ることが大切です。

その必要な栄養素をどんな食品から、どのくらいの量を摂れば良いのかということを知っておくことで、体重、体調の管理がしやすくなります。

基準となるのは、日本人の食事摂取基準(厚生労働省)などによる客観的なデータによるもので、各食品を個人に合わせて、13食の中でエネルギー量、各栄養素を過不足なく摂るために整えることが望ましいです。

 

 

・栄養素の種類と働き

 

栄養素は、大きく分けて5つあります(5大栄養素)

 

    タンパク質:筋肉や骨、臓器などの体を構成する主成分

    脂質:エネルギー源+細胞膜の構成成分

    糖質:体の主なエネルギー源

    ビタミン類:生命活動に欠かせない有機物

    ミネラル:生命活動に欠かせない無機物

 

・栄養素の働き

栄養とは、口から食物が入って食道を通って胃、腸を通ってというような一連の流れを示しており、栄養素とは鉄やビタミン、脂質といったような実際に体に必要なものを表しています。

ですから本来は「栄養を摂る」というよりも「栄養素を摂る」というのが適切な表現となります。

 

体の中での働き

栄養素

エネルギー源

糖質、脂質、タンパク質

体の構成成分

脂質、タンパク質、無機質

機能の調節

脂質、タンパク質、無機質、ビタミン、食物繊維

 

・四群点数法

 

働きから4つの種類に分け、どの食品からどの栄養素をどれくらい摂れば良いのかを分けるために女子栄養大学で考案されたものです。

1点を80kcalとしています。その理由は、卵が一つ約80kcalであることから計算がしやすいという理由で80kcalが採用されています。

 

群別

主な食品例

含まれる栄養素

第一群:日本人に不足しがちな栄養素を含む食品群

乳、乳製品、卵

良質タンパク質、脂質、カルシウム、鉄、ビタミンAB1 B2などを多く含む

2群:筋肉や血液をつくるのに必要な食品群

魚介、肉、その他の加工品、豆、豆製品

良質タンパク質、脂質、カルシウム、ビタミンAB1B2 などを多く含む

3群:体の働きをスムーズにする

野菜、芋、くだもの

カロテン、ビタミンB1B2C、ミネラル、食物繊維などを多く含む

4群:力や体温の元になる食品群

穀類、油脂、砂糖、その他

糖質、脂質が主成分。

穀類はタンパク質やビタミンB1、ミネラル、食物繊維などの供給源でもある

 

4群の重要性:食事をすると消化の際に代謝が高まり、体温が上がりますが、最近は朝食を抜いてしまう人が多く、朝に十分に体温が上がらずに代謝が低下してエネルギー量は少ないため痩せやすいですが、長期的には太りやすい体質になってしまいがちなので注意が必要です。

 

4群点数法を用いた1日の食品構成

 

ほとんどの人で1日に必要となる最低限の量は1600kcal20点です。

1群:3点、第2群:3点、第3群:3点、第4群:11点(穀類で9点、油脂で1.5点、砂糖で1.5点など)となります。あとは、年齢や活動量に応じて第1群、第2群、第4群で調整します。

例えば、ランニングの習慣がある人などは、第4群を増やしたり、筋肉トレーニングをしている方であれば、筋肉の元となるたんぱく質量を増やすために第2群を調節したりすると良いでしょう。

3大栄養素におけるエネルギーの産生量は、脂質が9.3kcal/g、炭水化物、タンパク質が4.1kcal/gとなっており、脂質は同じ1g摂取しても余れば体脂肪になりやすいため、脂質を極端に減らすダイエットをする人がいますが、脂質は細胞膜を構成する重要な成分であり、過剰に制限してしまうと、肌がカサついたり、便秘気味になったりといった弊害が出てきやすいため、注意が必要です。

 

・よく使う食品の1点=80kcalあたりの重量

 

1.第1群:乳、乳製品、卵

食品

重量 g

低脂肪乳

200

プレーンヨーグルト

200

55

普通牛乳

200

プロセスチーズ

18

カッテージチーズ

25

 

2.第2群:魚介、肉、豆、豆製品

 

食品

重量 g

鶏ささみ

80

牛もも肉(皮下脂肪なし)

80

鶏もも肉(皮なし)

80

豚ひれ肉

60

豚ロース(赤身)

60

牛肩ロース(皮下脂肪なし

60

豚ばら肉

60

シロサケ

100

マグロ赤身

80

さば

80

あじ

65

豆乳

200

木綿豆腐

100

納豆

40

枝豆

1510鞘)

 

 

3. 3群:野菜(きのこ、海藻も含む)、芋、くだもの

 

食品

重量 g

ジャガイモ

100

かぼちゃ

70

ブロッコリー

30

ホウレンソウ

50

トマト

100

キャベツ

50

サツマイモ

30

ニンジン

10

グレープフルーツ

200

バナナ

100

パイナップル

150

かき

150

リンゴ

150

 

 

4. 4群:穀類、油脂、砂糖、調味料

5.  

食品

重量 g

ご飯

150

ご飯

100

食パン6枚切り

1202枚)

ロールパン

202個)

クロワッサン

602個)

蒸し中華麵

150

ゆでそば

160

ゆでうどん

250

みそ

9

 

 

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