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2014年1月

NAKAGOME BLOG(ナカゴメブログ)

ついに ヌーヴェル エステティック アカデミー!!!

2014.1.19.(日)


ついに ヌーヴェル エステティック アカデミーのディプロマを取得しました。




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代表者面接、開校審査や正式契約、インストラクター資格取得研修など


様々なプロセスを経て本日やっとインストラクターとしての認定証を授与されました。


矢澤チーフの技術の覚えの良さには改めて感動いたしました。


本当にお疲れ様でした。


今回は、10日間近く朝から晩までカンヅメでした。



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ここまで来るのに既に半年以上が経過しています。


これから本格的な開校準備に入ります。


恐らくここからさらに半年、一年は掛かるかもしれません。


ヤル以上は妥協したくありません。



ヌーヴェル エステティック アカデミー開校の目的は2つ


●他店にないスタッフのスキルアップの場として。


●お客様からの要望にお応えし、資格と手に職をつけていただくため。


実際に美顔本館の元木村店長や現在の小野店長は元々エルクレストのお客さんでした。

エルクレストを気に入っていただけたことでエステの世界に飛び込み未経験からスタートして店長まで登りつめました。




エステの本場、フランス ヌーヴェル エステティック公認のスクールを開校することで



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スタッフにもお客様にも今までとは違った角度で貢献できると信じています。


今から15年前


右も左もわからないこの業界で私にエステティックの真髄を教えてくださったのは


初代、ヌーヴェルエステティック日本代表であった河村京子先生です。


そのあとを引き継がれたのが、緒方奈美代表です。



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緒方代表の講義を聴いていますと正に河村先生の生き写しです。


矢澤チーフも私も自然と目頭が熱くなります。


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まさにフィロソフィー経営。

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これからのエステティシャンに最も重要な部分です。


知識も大切、技術も大切、資格も大切、


でもそれだけでは成功できません。


コアになるのが哲学、すなわち正しいモノの見方、考え方です。


これを学べるだけでも大きな大きな価値があります。


これからのことを考えると本当にワクワクします。


さらなる飛躍のチャンスを手に入れました。


ホームページも新たに新設せねば・・・









2014.1.17 渡辺肇子先生 「臨床検査の数値の見方」

2014.1.17.(金) 10:00~12:00


渡辺肇子先生レベルアップ研修


(薬剤師 NPO日本メディカルハーブ協会理事)


@エルクレスト・アカデミー セミナールーム


 テーマ:「臨床検査の数値の見方」

 

〈主な検査項目〉

 

・一般の検査:呼吸器(肺活量)、循環器(血圧、心電図、脈拍数)、消化器(胃カメラ、便)、腎機能(尿検査)、血液一般(赤血球の数、形、白血球、)、眼科

肺活量検査、聴力検査、乳房検査、子宮粘膜細胞診、頭部CT検査、腰、頸椎エックス線検査

 

・血液生化学検査:糖尿病、肝機能、腎機能、脂肪代謝、電解質、甲状腺機能、尿酸

 

・腫瘍マーカー:あるガンにかかると特殊なたんぱく質がつくられるものがあるため、それを調べたり、子供の時には持っていた成長に関わるたんぱく質が大人になっても見られる場合はガンの疑いがあるため、それらを調べます。

 

・血清学的検査:血液型やCRPASOHBSB型肝炎)、HCVC型肝炎抗体)

 

〈血液の主な検査〉

 

血液検査で得られたデータのうちのある一つの値から診断を行うことは感染症を除いては無く、必ずその他の検査と併せて診断をしていきます。

 

・単位について

IU:体の中にある酵素を表す単位で、ある体積の中にどれだけの重さがある(g グラム)が重要なのではなく、どれだけの働きがあるかを見る必要があるため、特殊な単位になっています。酵素は熱や光に弱いという特徴があり、これらで変性してしまった酵素は元には戻りません。

酵素の働きとしては、体内で起こっている反応の手助けをする役割があり、食べ物が自然に分解されるのには長い時間がかかりますが、体内では消化酵素によって2~3時間で分解することができます。

 

マイクロメートル:100万分の1メートル

 

ナノメートル:10億分の1メートル

 

血液は液体だけでなく、個体も多く含まれています。採血の時には、容器に血液が固まらないように抗凝固剤が入っています。もし抗凝固剤が入っていないと血液はあっという間に固まってしまいます。

血液を遠心分離にかけると、液体成分である血漿と細胞成分である白血球、赤血球、血小板に分かれます。

 

・血球算定:血液1平方ミリメートルあたりの赤血球数、白血球数、血小板数を数えます。

赤血球の役割は、体の隅々まで酸素を届けることですが、細胞の中でも寿命が短く、約120日と言われています。その数が少なかったり、どんどん壊されてしまう状態になると貧血という診断になります。また、高地にいる人では、酸素が少ないために赤血球が過剰に増えてしまう多血症といった状態もあります。

白血球は、細菌やウィルスを排除する免疫において重要な役割を持っています。低値では感染症にかかりやすくなります。

血小板は、出血した際に損傷部位を塞ぐための栓としての役割を持っていますが、過剰になってしまうと血管が詰まりやすくなります。

 

・ヘモグロビン、ヘマトクリット:血液中のヘモグロビンの量、ヘマトクリットでは一定量の血液中に含まれる赤血球の割合を調べます。貧血の有無や貧血の種類を診断する手がかりになります。

 

・血液像:白血球の5つの分画ごと、好中球、好酸球、好塩基球、単球、リンパ球の増減数を調べます。

増加している場合は、結核など、減少している場合は敗血症や白血病が疑われます。

 

・赤沈(血沈):抗凝固剤を入れた血液中の赤血球が、管の中で沈降する速度を調べます。病気があると、数値が高くなります。言い換えると血液の粘性を調べて、ドロドロがサラサラかを診ます。

 

MCVMCHMCHC:赤血球の色素の量の平均値、色素の濃度の平均値を診ます

 

〈生化学の主な検査〉

‐糖尿病‐

 

・血糖:血液中のブドウ糖の量を調べます。空腹時血糖検査とブドウ糖負荷検査があり、ブドウ糖負荷試験は、糖尿病をより詳しく診断でき、治療方針を決める上でも欠かせません。空腹時血糖検査では、糖尿病の人の血糖値が平均的に高いことが分かるため、スクリーニング検査として有効で、この検査で高値であれば、ブドウ糖負荷試験を行います。

 

・尿糖:本来糖は尿中に出ることはありませんが、血糖値が一定限度を超えると、尿中に漏れ出てきます。この場合はかなり進行した状態を示しています。

 

・糖化ヘモグロビン:ヘモグロビンとブドウ糖が結合したもので、この数値は血糖コントロールの目安になります。糖尿病になると、ヘモグロビンの中でも特にヘモグロビンA1cが増加します。糖尿病は遺伝的な要因も多いため、親戚に糖尿病の人がいれば、注意してみていく必要があります。赤血球の寿命は120日であり、その間のヘモグロビンの状態を知ることができるので、食生活などが反映されます。

 

‐肝機能‐

 

・総ビリルビン:胆汁色素のビリルビンには、腎臓を通過可能な直接ビリルビンと、通過不可能で尿中に排泄されない間接ビリルビンとがあります。これを合わせたものが総ビリルビンです。

胆石、肝炎などにより、血清中に1dlあたり3.0㎎以上増加すると黄疸を起こします。

肝臓は非常に大きな臓器で、女性でも1㎏以上の重さがあります。さらに高い再生能力を持っており、半分近く障害されても休養によって再生すると言われています。

 

GOTAST):肝細胞中に含まれる酵素。肝細胞に限らず、全ての細胞は生きており、生命活動を維持するために血液からエネルギーを取り入れています。肝細胞が破壊されたり、肝細胞膜の浸透性が高まると、血液中に流出して増加します。高値で慢性肝炎、アルコール性肝炎、肝硬変などの肝障害が疑われます。心筋にも含まれ、心筋梗塞を診断する指標でもあります。

 

GPTALT):主に肝細胞中に含まれている酵素で、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変などの診断に役立ちます。GPTはストレスでも上がりやすく、海外旅行に行って魚介類などを食べた際にA型肝炎にかかった時には、特に黄疸が出るということもなく、多少疲労を感じる程度で、この時に血液検査を行うと、一時的に高値になることがありますが、通常であれば放っておけば治ってしまいます。

 

LDH(乳酸脱水素酵素):主に心臓、腎臓、肝臓、肺、血液細胞、骨格筋などに含まれます。肝疾患であれば、GOTGPTALPなどの検査と共に診断に用いられます。また、心筋梗塞、肺疾患、白血病、悪性貧血、肝炎、悪性腫瘍の時に増加します。

 

ALP:肝臓で作られ、胆汁中に出される酵素。胆石、胆管の疾患、悪性腫瘍の肝転移や肝ガンの時に数値の上昇がみられます。他に骨疾患でも上昇します。

 

・γ―GTP:肝硬変や薬の副作用で発症する薬剤性肝障害の発見に役立ちます。常習飲酒者とそうでない人とでは明らかな差が出ます。

 

ZTTZTTは、主に血清中のγグロブリン量を反映しています。慢性肝炎、肝硬変、結核、リウマチ、膠原病などの慢性炎症性疾患や骨髄腫などの診断に役立ちます。

 

・タンパク分画:アルブミン、グロブリン比(A/G比)を表します。肝硬変、栄養失調、慢性伝染病などの診断に役立ちます。

 

・コリンエステラーゼ:肝臓で生成され、血液中に分泌される酵素で、神経伝達物質であるアセチルコリンを分解する役割があります。アセチルコリンは分解されないと、筋肉などが興奮したまま戻らなくなってしまうため、非常に危険な状態になります。

肝細胞が障害されると値が低下します。GOTGPTなどの検査結果が良好であっても、コリンエステラーゼが減少している場合、詳しい検査が必要になります。

 

‐腎機能‐

 

・尿素窒素(BUN):タンパク質が体内で分解された後の老廃物で、腎臓から尿に排出されます。腎機能が障害されると、血液中のBUNが増加し、尿中のBUNは減少します。

 

・クレアチニン:BUNと同様、腎臓から尿に排泄されるよう廃物の一つで、腎機能を知るための指標になります。

 

‐脂質代謝‐

 

・総コレステロール:体内に様々な形で存在するコレステロールの総計値で、動脈硬化や狭心症、心筋梗塞発症の危険度などの指標になります。誰でも加齢とともに動脈硬化は進んでいくため、その参考となるものです。しかし、実際にどれだけ動脈硬化が進んでいるかということは血液検査では知ることができません。正確な状態を知るためには、体の中に器具を入れたり、微弱な電流を流したりするといった手間のかかる検査が必要となります。

 

LDLコレステロール:悪玉コレステロールとも呼ばれ、血管に沈着して、動脈硬化を発生、悪化させます

 

HDLコレステロール:善玉コレステロールとも呼ばれ、体内の末梢で酸化して害をなすコレステロールを取り除き、動脈硬化などを防ぐ働きがあります。

 

・中性脂肪(トリグリセライド):体内で主に生命を維持するためにエネルギー源として利用されますが、利用後の余分な中性脂肪は主に皮下組織に貯蔵され、皮下脂肪となります。

 

‐その他‐

・アミラーゼ:でんぷんの消化酵素で、膵臓と唾液腺でつくられます。いずれかの臓器に障害があると、高値になります。

 

・電解質検査:ミネラルのクロール(Cl)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)などの血清中の量を測定し、栄養状態などを調べます。この中で、ナトリウム、カリウム、クロールは、体内の水分の状態を診るために非常に重要な項目となります。脱水や大量出血では、これらのバランスが崩れ、浸透圧によって細胞が潰れたり、破裂したりしてしまいます。

 

・甲状腺機能検査:甲状腺の機能をみるために、甲状腺ホルモンであるトリヨードサイロニン(T3)、サイロキシン(T4)の血中量を測定します。

 

・尿酸:タンパク質が分解、吸収された後に残る老廃物の一種で、腎臓で排泄量を調整し、血液中の数値を一定に保っています。腎機能の低下や、尿酸の元になるプリン体の摂取過剰で増加します。

 

‐腫瘍マーカーの主な項目‐

 

CEA:胎児の消化器組織だけにみられるタンパク質の一種ですが、ガン細胞が増殖している組織内からも作り出されます。主に胃や大腸、膵臓など、消化器系ガンのマーカーとして用いられます。

 

CA199:胆嚢や胆管、特に膵ガンの有無をチェックするのに用いられます。

 

PSA(前立腺特異抗原):前立腺から分泌される生体物質で前立腺ガンのとき血清中の含有量が上昇します。前立腺炎や前立腺肥大症などでも上昇することがあります。

 

AFP:胎児に見られる血清タンパクの一種ですが、肝ガンの腫瘍マーカーとして用いられます。肝炎や肝硬変でも数値は上昇します。

 

CRP:体の組織に急性炎症や破壊が起こった時に、血液中に現れるタンパクです。

 

ASLO:溶血性連鎖球菌が産生するSLO(ストレプトリジン10)に対する抗体をASLOと言います。溶血性連鎖球菌に感染していると、高値になります。

 

RF:関節リウマチなどでみられる自己抗体の一つで、関節リウマチでも陽性となりやすいですが(70~80%)、他の自己免疫疾患、慢性肝炎などでも陽性になることがあります。リウマチが最も発生しやすいのは、3040代の女性です。最先端のリウマチの治療は、進行の早い早期のうちに強めの薬で炎症を抑え、徐々に薬の強さを減らしてくといった方法です。

 

〈日本人と糖尿病〉

 

・欧米人はインスリン分泌能が高く、過食が続いてもインスリン分泌は低下しません。その結果、肥満にはなりますが、糖尿病にはなりにくいと言えます。

 

・多くの日本人のインスリン分泌能は欧米人よりも低く、過度の肥満になる前にインスリン分泌障害を起こし、糖尿病となります。

 

・また日本人はインスリン分泌障害優位の2型糖尿病が多いですが(食後高血糖)、先天的に分泌障害があっても、良い生活習慣があれば、インスリン感受性は高く、インスリン抵抗性を起こしません。



◆エルクレスト・アカデミー▼


◆ヌーヴェルエステティック・アカデミー渋谷学院▼


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2014.1.11. 免疫講座 『動物から学ぶ』

2014.1.11.(土) 13:30~15:00


エステティック モリマサ プロフェッショナル スクール

講師:日本橋清州クリニック 院長 佐藤義之先生


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私は免疫の仕事をしているので、ガンが治ったという方も多くいらっしゃるのですが、その言った方の中に杉浦貴之さんという人がいまして、今年37歳になられます。

彼は、メッセンジャーという本を年に4回出しています。この本は、一般の書店では取り扱っていないのですが、医療機関では、どうしようもならない末期ガンの人たちが、自分たちがいかにしてガンを克服したかといったことについて書いています。

彼は宮崎県で毎年3月の第3日曜日に行われているマラソン大会の前日に、会場の近くにある西都原市という小さな市でイベントを開催しています。シンガーソングライターでもあるということで歌を歌ったり、末期ガンを克服した人の話をしてもらうといった企画なのですが、昨年私もそのイベントに招かれまして、お話をさせて頂いたり、皆で夕食を共にしたりしました。

翌日には、ガンを克服した人たちがマラソンを走ります。3~10キロの距離をゆっくりとしたペースではありますが、抗ガン剤などを使って小枝のようになった脚でもしっかりと走っている姿を見て本当に感動させられました。私は股関節が悪く、人工関節なのですが、今年は松葉づえを使って私も走ろうと思っています。

私は体の免疫だけでなく、心の免疫というものを重要視していますが、なかなか心の免疫を向上させていくのは難しいことです。しかしこういったイベントや本を通して、良いものを見て、良いものを聞くことで、情報交換や連帯感が生まれることで、非常に多くの方の心の免疫に良い影響を与えていると感じています。

 

私は縁があり、現薬師寺管主の山田法胤さんと20年来のお付き合いがありますが、彼は法話の中で、お釈迦様がおっしゃっていたように「煩悩を払え」と言われていましたが、実際にはなかなかできることではないとも話しています。

私たちは実は、強い感動と感謝の気持ちを持った時には、煩悩を払っているのです。そういった時には、お金が無くても、元気で皆で楽しく生きていられればそれでいいじゃないかという心の状態なのです。

煩悩を払えている頻度に個人差はありますが、なるべく法話を聞いたり、感謝、感動を得られるようにしていくことが人生を豊かにしてくれると思います。

 

・「学ぶ」はやはり「動物学」であった

 

 

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お目にかかってはいませんが、私が偉大な人だなと思う一人に動物学者の本川達雄さんという方がいらっしゃいます。

「ゾウの時間、ネズミの時間」の著者として有名な方であります。何が偉大かというと、動物学者としての研究、知識はもちろんのこと、そこから得られたものを常に人間と対比してお考えになる姿勢です。

私も20年前に生き方を変えました。常に自然界の動物の生き方を見本に自らの実生活をなるべくそれに合わせてようと意識してきた経緯があります。

この本の中で本川さんが伝えたかったことは、自然界にはルールがあるということで、人間も所詮は動物で、今となっては衣服を纏い、人工照明と食の工業化の中で生きていますが、そうなる前は、裸で狩りをしたり、木の実を食べたりしていたわけです。

 

神職の方がよく「畏み、畏み申します」と言いますが、これは畏敬の念を表す言葉です。

私たちは、地震や洪水、火山の噴火といった自然現象には畏みですが、自分の体の中に起きている現象は決して畏みとは思っていません。しかし実際は同じ自然現象なのです。

このルールをきちんと理解して、私たちは自分たちの体は恐ろしいということを知っておく必要があります。

 

この本では、哺乳類には大きさ(グラム)に応じたルールがあるということを述べています。

「動物学においては、動物が変われば、時間も変わる」ことが既に証明されています。

我々人間は、時間は唯一、絶対不変のものと頭から信じてきました。

ところが、時間は唯一絶対不変のものではないのです。

動物には、動物のサイズによって変わるそれぞれの時計があり、我々の時計では、他の動物の時間を単純にはかることができないことを動物学は証明しています。

動物には、基本的な設計図が進化の歴史の中で出来上がっており、その設計の原理の1つが「動物のサイズと時間」です。

ゾウはゾウの時間、犬には犬の時間、ネズミにはネズミの時間と、それぞれの体のサイズに応じて、違う時間の単位が存在しているのです。

確かにゾウに比べて、ネズミの寿命は人間が見本とする物理的な寿命は短くなります。

しかし一生を生き切った感覚は同じなのです。

まずは、寿命を心臓の鼓動時間で割ってみると、哺乳類では、どの動物でも一生の間に約20億回打つことになります。

すなわち20億打てば、どの哺乳類でも死を迎えるというルールがあるということです。

ネズミは1秒間に78回脈を打ち、ゾウは1.5秒間に1回打ちます。人間は0.8秒に一回打ちます。

心臓が1拍打つのに要する時間と体重との関係を対数グラフにプロットすると、1拍の時間はほぼ直線上に並び、直線の傾きは4分の1になります。この直線のより上方に描いた直線は、肺が1回動くのに要する時間と体重との関係です。これも心臓のものとほぼ平行な直線となります。

ですから、心臓の時間も呼吸の時間も、体重の4分の1乗にほぼ比例することが分かります。ただし肺の線は心臓のものより上なので、1回動くのに要する時間は、より長くなっています。

寿命を呼吸する時間で割れば、一生の間に約5億回呼吸することになり、これもまた哺乳類では、どの動物でも同じ値となります。

ネズミの寿命は数年、ゾウは100年近くの寿命を持ちますが、もし心臓の鼓動を時間と考えるならゾウもネズミも全く同じ長さだけ生きて死ぬことになります。

ちなみに、人間の20億回の鼓動は、平均的な鼓動数(1分間に72回)として何年になるのであろう答えは53.6年です。

人間も所詮、動物です。人間の考え方や行動もヒトという生物のサイズ抜きにしては、本来、考えられないものなのです。

物事には光と影があり、女性の平均寿命は85歳以上になり、2人に1人は、90歳以上生きて、さらにその2人に1人は寝たきりと言われています。医療の発達によって寿命が延びることにも良いこともあれば悪いこともあるということです。

ヒトが己のサイズを知る、これは人間にとって最も基本的な教養だと思います。動物が変われば時間も変わります。時間が変わるということは、世界観が全く異なるということです。我々は相手の世界観を全く理解せずに動物と接してきました。

おおよそ、動物の脳味噌の中にそのような世界観はありませんが、動物の生活の仕方や体のつくり方の中にその世界観はしみついているように思えます。

違う動物の世界観を理解するなど、そのような易いものではありません。しかし、少しでも努力すると彼らから生き方を学ぶことが多いことに気づき、ひいては尊敬できるようになるのではないでしょうか。

20年前に生き方を変え、私は常に基礎医学と動物学を学ぶことを勧めてきました。

動物の感性は生き方を間違えないからです。我々の感性は、欲と知識の上に発するものです。動物学はかくも肥大した人間が、立ち止まって考えるのに大切なきっかけなのです。

動物学は、ヒトという生き物を相対化し、自然の中での位置を知るチャンスを与えてくれている。

今までの物理学中心の科学は結局人間が、自然を搾取し、勝手に納得してきたものではなかったのではなかろうか。

 

・サイズと時間は比例する

 

時間は体重の4分の1乗に比例し、体重が増えると時間が長くなります。

ただし、4分の1乗に比例なので、体重が16倍になれば、時間は2倍になり、体重の増え方に比べれば、時間の長くなり方は緩やかになります。

この4分の1乗の法則は、時間が関わるいろいろな現象に当てはまります。

 

1. 寿命

2. 性的に成熟するのに要する時間

3. 息をする時間の間隔

4. 血液が体内を一巡する時間

5. 大人のサイズに成長するまでの時間

6. 赤ん坊が母親の胎内に留まっている時間

7. 心臓の脈を打つ間隔

8. タンパク質が合成されて壊されるまでの時間

 

・サイズとエネルギー消費量

 

我々動物にとって「食べる」ということは、基本的、且つ、最大の関心事です。

動物のサイズと食事量は、どんな関係にあるのでしょう。

食事量はエネルギーの消費量と関連します。

 

昭和61年のエネルギー白書によれば、日本の1次エネルギー使用料は一日当たり、5729億ワットで、それを12000万人で割ると、一人一日あたり4274ワットになります。

そこに昭和60年の食料需給表に記載されている一日一人当たり127ワットを加えると、4401ワットとなります。

これだけのエネルギーを使う生き物を逆計算すると、4.3トン、正にゾウのサイズになるのです。エネルギー消費量からみると、現代人はかくも巨大な生物になってしまったことになるのです。

 

・サイズと生育密度、サイズと行動圏

 

動物学で言う「生育密度」とは、人間で言えば、「人口密度」のことになります。

ここにも体重、すなわちサイズとの関係が存在し、体重が増せば密度は下がり、行動圏は広くなるのです。

以前、日本人の住居をウサギ小屋と評した外国人がおり、ムッときた人も多かったと思いますが、諸々の計算をすると、それでもまだ褒めすぎだったことが分かります。

今の日本人の生活環境は、ウサギ小屋ならぬ、ネズミ小屋であると言えます。

 

密度は体重に反比例し、行動圏は体重にほぼ比例します。

1985年の日本の人口密度は、320/km2であるのに対し、世界全体の人口密度は36/km2であり、日本では世界と比べて、ギュウギュウの中で生活をしていることが分かります。

日本の人口密度としておかしくない動物の体重はなんと140gになります。

 

行動圏については、その広さはほぼ体重に比例します。行動圏の広さは、何で決まるのでしょうか、それは食物のようです。

食べ物を探しに出かける距離と、この行動圏が一致し、哺乳類は食べるため以外はうろうろしないのが普段の生活態度であることが分かります。

 

物理的にきつく縛られた都会人の時間が、果たして人本来の時間なのでしょうか。

都会人のやっていることは、果たして人本来のサイズに見合ったものなのでしょうか。

体のサイズは昔とそう変わらないのに、思考のサイズばかり大きくなっています。

頭だけどんどん先に進んでしまったことが、現在の人類の不幸の最大の原因と考えています。そういった現実の中で、我々の免疫力も確実に低下してきているのではないでしょうか。

 

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第1回 『ガンにならない生き方』
第2回 『ガンにならない生き方』
佐藤先生を囲んでの座談会

中込の職場です



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2014.1.9米澤須美先生 「食事バランスと栄養素」

2014.1.9.(木) 11:00~13:00


米澤須美先生 第6回レベルアップ研修


(管理栄養士 「談らん日本」ネットワーク主宰)


@エルクレストアカデミー セミナールーム


テーマ:「食事バランスと栄養素について


先日、和食が無形文化財に指定されました。

和食の特徴とは何でしょうか?

 

1. 多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重

 

日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情豊かな自然が広がっています。そのため、各地で地域に根差した多様な食材が用いられています。また、素材の味わいを活かす調理技術、調理道具が発達しています。

 

2. 栄養バランスに優れた健康的な食生活

 

一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスと言われています。

また、「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿、肥満防止に役立っています。

 

3. 自然の美しさや季節の移ろいの表現

 

食事の場で、自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴の一つです。正月、節分、桃の節句、端午の節句、七夕などその時々の節目でしか食べないものがあったりと文化と食事の間に密接なつながりがあるのも世界に認められた理由です。

季節の花や葉などで料理を飾り付けたり、季節に合った調度品や器を利用したりして、季節感を楽しみます。

 

4.正月などの年中行事と密接に関わって育まれてきました。自然の恵みである「食」を分け合い、食の時間を共にすることで、家族や地域の絆を深めてきました。

 

・一汁三菜

主食が左、汁物が右、主菜が右上、副菜が左上、副副菜が真ん中あたりにきます。

一汁三菜は、自分たちが欲している栄養素をまんべんなく摂ることができる形と言われており、海外で見られるような大皿から自分の食べたい分だけ食べるというスタイルと比べて、バランスの良い食事ができるのです。

 

・食事バランスの基本を知る必要がある理由

 

生命を維持するために必要な栄養素を過不足なく食事から摂るために、食事バランスの基本を知ることが大切です。

その必要な栄養素をどんな食品から、どのくらいの量を摂れば良いのかということを知っておくことで、体重、体調の管理がしやすくなります。

基準となるのは、日本人の食事摂取基準(厚生労働省)などによる客観的なデータによるもので、各食品を個人に合わせて、13食の中でエネルギー量、各栄養素を過不足なく摂るために整えることが望ましいです。

 

 

・栄養素の種類と働き

 

栄養素は、大きく分けて5つあります(5大栄養素)

 

    タンパク質:筋肉や骨、臓器などの体を構成する主成分

    脂質:エネルギー源+細胞膜の構成成分

    糖質:体の主なエネルギー源

    ビタミン類:生命活動に欠かせない有機物

    ミネラル:生命活動に欠かせない無機物

 

・栄養素の働き

栄養とは、口から食物が入って食道を通って胃、腸を通ってというような一連の流れを示しており、栄養素とは鉄やビタミン、脂質といったような実際に体に必要なものを表しています。

ですから本来は「栄養を摂る」というよりも「栄養素を摂る」というのが適切な表現となります。

 

体の中での働き

栄養素

エネルギー源

糖質、脂質、タンパク質

体の構成成分

脂質、タンパク質、無機質

機能の調節

脂質、タンパク質、無機質、ビタミン、食物繊維

 

・四群点数法

 

働きから4つの種類に分け、どの食品からどの栄養素をどれくらい摂れば良いのかを分けるために女子栄養大学で考案されたものです。

1点を80kcalとしています。その理由は、卵が一つ約80kcalであることから計算がしやすいという理由で80kcalが採用されています。

 

群別

主な食品例

含まれる栄養素

第一群:日本人に不足しがちな栄養素を含む食品群

乳、乳製品、卵

良質タンパク質、脂質、カルシウム、鉄、ビタミンAB1 B2などを多く含む

2群:筋肉や血液をつくるのに必要な食品群

魚介、肉、その他の加工品、豆、豆製品

良質タンパク質、脂質、カルシウム、ビタミンAB1B2 などを多く含む

3群:体の働きをスムーズにする

野菜、芋、くだもの

カロテン、ビタミンB1B2C、ミネラル、食物繊維などを多く含む

4群:力や体温の元になる食品群

穀類、油脂、砂糖、その他

糖質、脂質が主成分。

穀類はタンパク質やビタミンB1、ミネラル、食物繊維などの供給源でもある

 

4群の重要性:食事をすると消化の際に代謝が高まり、体温が上がりますが、最近は朝食を抜いてしまう人が多く、朝に十分に体温が上がらずに代謝が低下してエネルギー量は少ないため痩せやすいですが、長期的には太りやすい体質になってしまいがちなので注意が必要です。

 

4群点数法を用いた1日の食品構成

 

ほとんどの人で1日に必要となる最低限の量は1600kcal20点です。

1群:3点、第2群:3点、第3群:3点、第4群:11点(穀類で9点、油脂で1.5点、砂糖で1.5点など)となります。あとは、年齢や活動量に応じて第1群、第2群、第4群で調整します。

例えば、ランニングの習慣がある人などは、第4群を増やしたり、筋肉トレーニングをしている方であれば、筋肉の元となるたんぱく質量を増やすために第2群を調節したりすると良いでしょう。

3大栄養素におけるエネルギーの産生量は、脂質が9.3kcal/g、炭水化物、タンパク質が4.1kcal/gとなっており、脂質は同じ1g摂取しても余れば体脂肪になりやすいため、脂質を極端に減らすダイエットをする人がいますが、脂質は細胞膜を構成する重要な成分であり、過剰に制限してしまうと、肌がカサついたり、便秘気味になったりといった弊害が出てきやすいため、注意が必要です。

 

・よく使う食品の1点=80kcalあたりの重量

 

1.第1群:乳、乳製品、卵

食品

重量 g

低脂肪乳

200

プレーンヨーグルト

200

55

普通牛乳

200

プロセスチーズ

18

カッテージチーズ

25

 

2.第2群:魚介、肉、豆、豆製品

 

食品

重量 g

鶏ささみ

80

牛もも肉(皮下脂肪なし)

80

鶏もも肉(皮なし)

80

豚ひれ肉

60

豚ロース(赤身)

60

牛肩ロース(皮下脂肪なし

60

豚ばら肉

60

シロサケ

100

マグロ赤身

80

さば

80

あじ

65

豆乳

200

木綿豆腐

100

納豆

40

枝豆

1510鞘)

 

 

3. 3群:野菜(きのこ、海藻も含む)、芋、くだもの

 

食品

重量 g

ジャガイモ

100

かぼちゃ

70

ブロッコリー

30

ホウレンソウ

50

トマト

100

キャベツ

50

サツマイモ

30

ニンジン

10

グレープフルーツ

200

バナナ

100

パイナップル

150

かき

150

リンゴ

150

 

 

4. 4群:穀類、油脂、砂糖、調味料

5.  

食品

重量 g

ご飯

150

ご飯

100

食パン6枚切り

1202枚)

ロールパン

202個)

クロワッサン

602個)

蒸し中華麵

150

ゆでそば

160

ゆでうどん

250

みそ

9

 

 

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