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動脈硬化についてⅡ 佐藤義之ドクター免疫講座

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動脈硬化についてⅡ 佐藤義之ドクター免疫講座

2013.1.19(土)13:00~15:00

 

佐藤義之先生 免疫講座

 

@エステティックモリマサ プロフェッショナルスクール

 

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※森柾先生のスクールで行われる佐藤ドクターの免疫講座、会場は、私も含め立ち見が4名という状況です。大病されてる方が多く、皆さん真剣そのものです。

 

 

〈脂質〉

脂質にはコレステロールと中性脂肪という2種類があり、これらは全く別物である。

 

   コレステロール

コレステロールの値は食事から吸収したものが3分1で、残りは体内で合成されたものであるため、コレステロール値が高いからと言って全て食事が悪いという認識を持つのは誤りである。

その他、遺伝的による家族性高コレステロール血症や、女性ホルモン(エストロゲン)はコレステロール代謝に関与するため、閉経後の女性はコレステロール値が高くなる傾向がある。

 

 

   中性脂肪

中性脂肪はほぼ全て摂取したものでその値が決まる。そのため、必ず空腹時に採血する必要がある。

中性脂肪はエネルギーとして消費されるもので、余ると脂肪細胞内に脂肪滴として蓄積され、皮下脂肪、内臓脂肪として付着する。特に内臓脂肪は肝硬変の大きな原因となる脂肪肝などの内臓疾患や血栓の原因となる。血栓は脳梗塞、心筋梗塞を引き起こす。

 

 

・リポタンパク

コレステロール、ホルモン、中性脂肪は血液中を単独で移動することはできず、リポタンパクと結合することで全身に運ばれ以下の3種類がある。

   LDL(Low Density Lipoprotein、低比重リポタンパク)

コレステロールを全身の細胞に届ける。

   HDL(High Density Lipoprotein、高比重リポタンパク)

各細胞で余ったコレステロールを肝臓に戻す。

   カイロミクロン

 

HDLは一般に善玉コレステロール、LDLは悪玉コレステロールと言われるが、結合しているコレステロールは、全く同じ性質のもので実際に悪玉のコレステロールというものは存在しない。

 

HDLに対してLDLは2.5倍のコレステロール積載量があるため、この2つの比率(動脈硬化指数)が2.5を超えると血液中にコレステロールが余り、沈着することで石灰化し、動脈硬化の原因となる。

 

カイロミクロンは中性脂肪を運ぶが、その粒子は大きく、中性脂肪を運んでいる時には血小板を自らに引き寄せ付着させる作用を持つため、血栓をつくりやすい。

 

中性脂肪値がかなり高値になると、肝臓でレムナントリポタンパクという運び屋が新たにつくられ、コレステロールと結合するが、このリポタンパクはカイロミクロンよりも血小板との親和性が高いことから、より血栓をつくりやすく、超悪玉コレステロールと呼ばれている。

 

HDLが増える要因:運動(脂肪が燃焼されアディポネクチンの作用による)、ビタミンE、オメガ3系の脂肪酸

HDLが減る要因:中性脂肪の増加(中性脂肪とHDLは負の相関関係)

 

LDLが増える要因:食事内容、調理方法、トランス脂肪(肝臓で悪玉が多くつくられる)など

 

LDLが減る要因:女性ホルモンなど

中性脂肪を上昇させる要因:アルコール、糖質の多いもの、調理の油、食材の油

 

中性脂肪値が低すぎて問題となることはほとんどないが、コレステロール値が低すぎることは非常に危険である。

1997年に大阪府守口市市民センターの調査では、50歳以上の16461人を対象にした結果、男性はコレステロール値が低くなるほど、5年後の死亡率が高く、女性はコレステロール値が最も高いグループと最も低いグループで死亡率が高くなっていた。

日本脂質学会が50,000人を6年間調査したものでは、総死亡率が最も少なかったのは総コレステロールが200~270で、総コレステロールが高くても、低くても死亡率は高くなるが、低い方がより死亡率が高くなる。

 

総コレステロール値が低くなるほど、ガン死亡者数は増え、総コレステロール値が160未満は270の5倍になるというデータが出ている。

 

血液検査の保険で測るには総コレステロール、善玉コレステロール、悪玉コレステロールのうち2項目でなければいけない。

HDLと中性脂肪の値が分かっている時の簡易的なLDL値の求め方

 

中性脂肪の値からHDLの値を引き、そこから中性脂肪5分の1をかけた値を引くことで求められる。

 

 

 

〈免疫と脂質〉

免疫学的には脂質が多いと、血中及び組織が酸性に傾くことである

コレステロールではLDLが多い場合、または中性脂肪の値が高い時、肥満では必ず組織は酸性になっており、それによってリンパ球の異形細胞及びガン細胞を除去する能力が確実に低下する。

 

〈コレステロールについて〉

コレステロールの役割は、各細胞壁の構築、ホルモンの原材料、NK細胞の活性を上げるなど多岐にわたる非常に重要な物質である一方、値が高いと病気の原因になるということで悪者にされがちである。

 

しかし、これには製薬会社の思惑がありコレステロールを下げる薬は一錠300円するものもある一方、中性脂肪を下げる薬は一錠10円以上するものは無いという現状があり、コレステロール降下剤の市場は5000億円規模にのぼるという。

 

 

 

・講習会後の質問

 

Q.現在コレステロール降下剤を服用しているが、一度薬を止めてみて薬の影響がない状態で今の自分の血液の状態を確かめるためにはどれほどの期間を空ければいいか。

 

A.約一か月空ければ、薬の影響は完全に消えているので、素の状態を知ることができる。

 

 

Q2.ビタミンEや目のために肝油を飲むとすれば、これは油であって飲まない方がいいのか。

 

A.   人の体はバランスで成り立っているため、成分でものを見てしまうとその成分だけを摂れば良いと勘違いしてしまい、摂取量が過剰になるため、不足を補うという考え方を持たなければならない。

 

 

Q3.コレステロール値が低くなると統計学的に気力低下になるというが、目安はあるのか。

 

A.  コレステロールの値は160以下にしてしまうと、一般的には言われているが、160が気力低下を起こす値ではない。

 

 

 

第1回 『ガンにならない生き方』
第2回 『ガンにならない生き方』
佐藤先生を囲んでの座談会

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