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動脈硬化 佐藤義之ドクター免疫講座

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動脈硬化 佐藤義之ドクター免疫講座

2012.11.17 免疫講座 動脈硬化

 

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・動脈硬化とは

 

体温低下による血管収縮がもたらす血流低下は、体温とともに回復するが、回復が難しい、ほとんど不可逆的な血流低下を動脈硬化と言う

医者でさえ95%が動脈硬化を誤解している

動脈硬化といえばコレステロールや中性脂肪という言葉が思い浮かぶが、この二つは化学構造が全く異なる別物であるという認識を持つ必要があり、悪玉コレステロールは血管壁に沈着し、壁が肥厚することで血流に渦ができ、血栓をつくる原因となるが、中性脂肪は直接的に血栓をつくるため、突然死の原因にはなるが、動脈硬化とは無関係である

動脈硬化と言うと、心筋梗塞、脳梗塞をはじめとする病気がクローズアップされやすいが、マクロ的に見ると、血流低下はリンパ球の遊走が阻害されるため、立派な発癌体質である

人間の血管は内膜、中膜、外膜の3層構造になっており、弾性線維と平滑筋の作用によって伸縮性をもつが

 

・動脈硬化の原因

1.年齢 (誰しもに起こる変化)

2.高血糖 (血管の内壁が砂糖漬けになり、朽ちる)

3.高血圧 (高い血管内圧に耐えるために血管壁が肥厚し、柔軟性が低下)

4.高コレステロール血症 (相対的に悪玉コレステロールが多い場合)

5.高カルシウム血症

 

5の高カルシウム血症による動脈硬化が、現代の動脈硬化を早めている最も大きな原因であると言われている

血圧を下げるための降圧剤の多くはカルシウム拮抗剤と呼ばれるもので、血管壁にカルシウムが付着しないようにして血管に柔軟性を持たせる作用がある

多くの降圧剤に使われているにも関わらず、なぜカルシウムが動脈硬化を引き起こすのかというメカニズムが知られていないことが問題である

カルシウムが原因であると説明すると、過剰摂取を考える場合が多いが、実際は元々体内の骨にあったものが溶け出して血中に移動し、やがて血管の内壁に付着、沈着したものものである

 

・体の酸性化と免疫力の低下

体が酸性に傾くと、酸性の組織、血液の中では、たとえリンパ球の数は多くても能力、すなわちがん細胞を除去する能力は低下してしまうからである

私たちの体内は弱アルカリに保たれているのが自然であり、またベストであるが

1.血糖レベルが高い(糖尿病)

2.中性脂肪、コレステロール値が高い(高脂血症)

3.肥満

4.疲労(乳酸の蓄積)

等の原因で慢性的酸性状態になっていると言っても過言ではない

ことように酸性に傾いた血液を弱アルカリに戻す役割を担っているのがカルシウムであり、血液が酸性に傾くと骨からカルシウムが血液中に流出し中和させる

そして役目を終えたカルシウムは再び骨に戻り、これが骨の正常なスクラップ&ビルドシステムであるが、動物性たんぱく及び脂質、さらに糖質が多い食生活を続けると、常に大きく血液が酸性に傾き、常に血液中にカルシウムが大量に必要な状況となり、骨に戻る暇がなくなり、やがて血管内壁に付着、沈着することになる

 

・異所性の石灰化

体内の酵素をうまく働かせるために、血液中には微量のカルシウムが必要であるが、血管内壁に付着したカルシウムは異物であり、本来存在すべきところでないところにいることから「異所性の石灰化」と言う

血液中のカルシウム濃度がきゅげきに上昇すると、体は恒常性維持のため、急速に血液中のカルシウムを排泄することになる

一方では、また血液が酸性に傾くことになるので、再度骨からカルシウムを血液中に移動させることになり、結局骨量が減少し、骨粗しょう症になるという悪循環が成立する

「甘いものを食べすぎると骨が溶ける」という言葉は、甘いものを食べると血液が酸性に傾き、中和するために骨からカルシウムが血液中に溶け出すということを表している

 

・カルシウムとマグネシウムの関係

カルシウムの血液中の濃度、量をコントロールしているのがマグネシウムであり、元々、骨から溶け出して、血液中に多くなったカルシウムを骨に戻す役割を持っている

血液中のカルシウムが骨に戻れないのは、食生活の問題から血液が酸性に常に傾いているため、中和目的でカルシウムが長期に又は大量に血液中に留まらざるを得ないことも原因であるが、もう一つは私たちの血液中にマグネシウムが不足しているため、強制的にカルシウムを血液中から骨へ戻せないということも原因である

酵素の作動メカニズムとしてカルシウムは必要であり、細胞内にカルシウムが入り、微量に存在することは重要であるが、大量のカルシウムの存在は細胞の機能上、問題が生じるため、細胞内のカルシウムを骨に戻す必要がある

カルシウムが血管壁の細胞に多く存在すると動脈硬化、乳房に溜まれば乳がん、脳に溜まれば認知症、膵臓の細胞に溜まればインスリンが出なくなり、糖尿病となる

また、筋肉のこむら返りは、筋を弛緩させるマグネシウムの不足によって筋収縮のために放出されていたカルシウムが元の場所に戻れないことから連続した収縮が起こるものである

 

・現代の食生活とマグネシウム不足

現代の食生活(欧米化、精製加工など)はマグネシウムを十分に摂取しにくい

マグネシウム不足になる原因

1.農薬、化学肥料による野菜のマグネシウム、含有量の減少

2.白米、精白小麦、白砂糖など食品の精製によるマグネシウム含有量の減少

3.食品を煮る、茹でるなどの加熱料理による食品からのマグネシウムの流出

4.清涼飲料水、加工食品によるマグネシウムの吸収阻害(これらに含まれるリンが問題)

5.高脂肪食もマグネシウムの吸収を阻害

6.カフェイン、アルコールなどによるマグネシウムの排泄促進

7.薬の服用

 

一般には骨を強くするのに必要なイメージであるカルシウムが、このような別の作用を持つことを知っておく必要であり、カルシウムは足りていないのではなく、正しい場所に存在しないことが問題である

市販の牛乳に含まれるカルシウムとマグネシウムの比率は10:1で、圧倒的にマグネシウム不足である

したがって加工乳を飲むと血液中のカルシウム濃度は急上昇するも、マグネシウムが不足していることから血液中に余り、それでは血管壁に沈着するため、体は急速にカルシウムを排泄し、それを補うために骨から血液中にカルシウムが溶けだし、骨を強くする目的で飲んだ市販の加工牛乳で骨粗しょう症になるという皮肉な結果となる

 



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第1回 『ガンにならない生き方』
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