HOME > NAKAGOME BLOG(ナカゴメブログ) > 

渡辺肇子先生レベルアップ研修 2012.1.13.

NAKAGOME BLOG(ナカゴメブログ)

渡辺肇子先生レベルアップ研修 2012.1.13.

2012.1.13.(金) 11:00~13:00

 

『東洋医学について』

 

・漢方について

 

・陰陽五行説について

 

・気・血・水について

 

 

『メディカルハーブの基礎知識』

 

・ローズヒップとエキナセア

 

 

@エルクレスト代々木公園店 セミナールーム

 

 

講師 渡邉肇子先生 (薬剤師・NPO日本メディカルハーブ協会 理事)

 

 

DSCN2563a.jpg 

DSCN2529a.jpg

 

〔前回の復習〕

 

テロメア:

 

染色体の端の部分をテロメアといい、有性生殖の時に目印、寿命に関わり細胞分裂の際に短くなり、やがて分裂が止まり固体としての死を迎える

 

 

テロメアーゼ:

 

ほとんどの細胞では働いておらず、生殖細胞のみ働いている

細胞が活性酸素などで多く傷ついた時には、通常は自滅機能が働くが、何らかの原因でテロメアが伸びてしまうと、全く違うたんぱく質がつくられ、そこから病気が起こることもある

ガン細胞ではテロメアーゼが働いているため、栄養が確保されていれば無限に増殖することができる

同じ動物でもテロメアの長さが違うことが最近分かってきている

遺伝子は遺伝する個々の形質をそれぞれに対応して染色体の上に乗っている

 

 

DNA

 

DNAは個々の生命体をつくる設計図で、遺伝子の本体であり、二重らせん構造をしており、一つの細胞に含まれるDNAを引き延ばすと約2mになり、30億ペアの塩基があり、人はそれを60兆個持つ

その中で情報として意味があるものは5%で、22000種類のたんぱく質があり、体のあらゆるものをつくっている

 

 

 

《漢方とは》

 

三大伝統医学として中医学、インドのアーユルベーダー、イスラム圏のユナニー学があり

 

アーユルベーダーはサンスクリット語で「生命の知恵」という意味がある

 

ユナニーの学の元になっているのは、古代ギリシャのヒポクラテスの時代で、ヒポクラテスは医学、薬学の父と呼ばれ、2000年以上前からハーブなどを用いて治療を行っていたが、この医学とヨーロッパの医学が融合してユナニー学が誕生し、現在の西洋医学の元にもなっている

 

中医学の特徴は、鍼灸、気功、食用があり、中国では昔、食医という職業があり、食事から病気を予防していたり、黄帝内経という最古の書物には、女性は7の倍数、男性は8の倍数で体が変化するといったことなどが記してある

 

漢方は日本でつくられた言葉で、中医学を蘭方と区別するためにつけられたもので、日本最古の医学書である医心方には輸入した医学を元に、日本の風土などを考えて新しい医学をつくりあげたということが記され、その中で漢方は実際に行われていたが、明治時代に新政府によって少数派であった西洋医学が採用され、東洋医学は認められなくなった

 

しかし、日中の国交が1972年に回復し、生薬を自然由来の医療として認めたことから漢方が日本でも扱われるようになった

 

漢方で東洋医学を表す言葉として以下のものがある

 

 

    天神合一は人間が自然そのもので、症候や症状を一面的に捉えるのではなく、なぜ病気になったかという本質を考えるというもので、現在でいうホリスティックに繋がる考え方である

 

 

    扶正祛邪

正気を助けて、邪気を取り除くという意味で、邪気には寒邪、燥邪、風邪、暑邪などが正気に勝ってしまうと病気になると説いており、悪いところだけでなく、自然治癒力を助けるということの重要性を示している

 

 

    心身一如

心と体は相互関係があり、治療法や薬だけでは病気は治らず、病気を治すのは人そのものであるという考え方

 

 

《陰陽五行説》

 

陰陽説と五行説から成り、万物を陰と陽、五行に分けるという中国の思想を医学に当てはめたもので、対極図に表れているように陰と陽が互いに対立し、依存し、転化するという関係があり、常に変化する相対的なものであるとしている

 

五行説は木、火、土、金、水に季節、感情、五臓である肝、心、脾、肺、腎を当てはめており、木には成長という意味合いがあり、火が強い時には、体の熱が上に上ることでほてるといった症状が出て、土には受容する、変化というもので、金は静かで、清涼なもの、水は冷たく、低いところに行くといった特徴があり、これを病気の症状に当てはめている

 

これらは相性関係が成り立っており、木は燃えて火を生み出し、火はものが燃えた後、土となり、土から金属が取れ、金属は冷えて水を生み出し、水は木を育てる

 

それに対して相手を討ち滅ぼす相克関係という関係もあり、木は土から養分を奪い取り、土は水を濁し、土砂をせき止める、火は水を消す、金属は火によって溶かされ、金属の斧は木を切り倒すというものである

 

《気血水》

 

   

 

体の構成と生命エネルギーの源であり、絶えず変化し陽の性質を持つ

 

気には、5つの働きがあり、ものを動かす働き、温駆作用、外邪の侵入を防ぐ、ものを固める(排泄や生理、内臓の位置を正常化する)、ものを変化させる

東洋医学で脈診をする時には、3本の指を使って3つの流れの浅いところと深いところ、前後の流れを左右で見ての合計14本の気の流れを診ることができる¥

 

   

 

血は血液に近い意味合いで、陰の性質を持ち、全身に栄養を送り、潤すという働きがあり、血が充実していると、肌や筋肉、毛髪に潤いがあるとともに精神活動にも影響を与え、感覚を鋭くするといった作用もある

 

    水(津液)

 

津液は体の中にある水分のことで、体の水分は約60%あり、臓器に含まれるもの、組織の間質液なども含まれ、全身を潤し、臓器、筋肉、粘膜、毛髪を潤し、関節の動きを滑らかにする働きがある

 

東洋医学では四季を人の一生に当てはめており、春は青春と言われるように若い時を示しており冬に向かうに従って、加齢による体の機能が低下していくことを表している

 

冬の臓器である腎には気を溜めておく働きがあることから、腎を充実させておくことが長生きの秘訣であるとしている

 

 

《漢方薬について》

 

 

最も有名な葛根湯を例にすると、適応として自然発汗が無く、頭痛、発熱、悪寒、肩コリなどを伴う比較的体力があるものの感冒、鼻風邪、熱性疾患、神経痛、尋麻疹、目、耳の炎症に効果があるとされており、中医学では西洋医学と異なり一見関係なく見える症状に対しても、気血水のバランスを整えることによって、生じた様々な症状が同時に改善するといったことが起こる

 

また、風邪の引き始めか、一定期間経過したものかによって使う薬も異なる

 

体の不調には、外に原因がある外寒と内に原因がある内傷に分けられ、外寒では風、寒、湿、暑、燥、火の六気が過剰や不足すると六淫になる

 

内傷では喜・怒・哀・懼・愛・悪・欲の七情という感情の変化も急激であったり、過剰であると体調を崩すと言われている

 

 

《メディカルハーブの基礎知識》

 

DSCN2595a.jpg

 

 

DSCN2616a.jpgティーポットの中に細かくしたハーブを一人分200mlに対して、小さじ一杯入れ、指で入れるのであれば三本の指で掴める程度入れ、熱湯を注ぐ

 

抽出している間は香りを逃がさないために蓋をして、花や葉は3分、根や実は5分置く

 

メディカルハーブは法律上、食品であり、海外では病気や治療を目的に用いられるハーブで、ドライハーブだけでなく錠剤やカプセルになっているものも含み、自然治癒力を高め変化する環境に適応することによって病気やケガの予防をしていくという効果がある

 

18世紀に化学物質による医薬品の誕生や、20世紀に抗生物質が生まれたことによって感染症による死者が激減したが、それに代わって生活習慣病や心身症が増えたことから統合医療が見直され、メディカルハーブの重要性が理解されるようになった

 

DSCN2580a.jpg

 

《メディカルハーブの効果》

 

    多様な成分が含まれていることから、それらの相乗効果が生まれる

 

    リラックス効果、免疫、ホルモンに働きかける

 

    医薬品と比較して、体への負担が少ない

 

    身体の防御作用を向上させる

 

 

中込の職場です

 

 

ページトップ

ケータイ版QRコード

  • QRコード

最近のコメント

バックナンバー

カテゴリ